【Stentor Violin】 フレットバイオリン・アウトフィット

概要

クラシック・ヴァイオリンの天上に輝くような音色を追求するのなら、高価なヴァイオリンを手に入れる必要があるでしょう。

しかし、――それは、貴方が望むプレイスタイルですか? 

フレットバイオリンは、ポピュラー音楽のフィールドでバイオリンを演奏したい貴方にとって、最も実践的な選択です。

ポピュラー音楽に特化したバイオリンの進化形――フレットバイオリン
フレットバイオリンの完璧なピッチは、ライブでの演奏のレベルを向上させます。
フレットバイオリンの最大の特徴は、ピッチ(音程)の正確さです。普通のバイオリンなら、年単位の練習が必要な音程コントロールの障壁を取り除きました。貴方は、もうギターと同じ難易度で、バイオリンの音をライブ・パフォーマンスに取り入れることができます。
野外での仕様を厭わない、カジュアルさが魅力
フレットバイオリンの魅力は「カジュアルさ」です。ストリートや野外で演奏したり、ピックアップ・マイクを取りつけたりすることを厭いません。この制約のない自由奔放さが、高価なヴァイオリンでは入り込めない趣味の世界へ貴方を誘います。
フレットバイオリンはお祝いや記念の贈り物に最適。
フレットバイオリンは贈り物に最適です。フレットが付いているので、最初から正しい音程で練習することができます。これは、小学校の音楽の時間に手にしたリコーダと同じ条件です。すぐに曲の演奏を楽しめるようになるでしょう。せっかくプレゼントしたのに「難しくて曲を弾くところまでたどり着けずに、使わなくなった」というのは悲しいですよね。


開発の経緯

楽器職人の仕事
 
エルデ楽器の工房にて、店主の瀬田さんにインタビューしました!!
Q: まず、エルデ楽器さんについて、お店の特色などを教えてください。
A: そうですね、まず何と言っても、「カスタム工房」という特徴があります。
Q: なるほど、確かに見回すといろんな器具や装置がいたるところにあります。これらを使ってフレットバイオリンを作るんですか?
A: はい。バイオリンをイチから作るというより、チューンナップや改造を専門に行っています。見ての通り工房ですから、楽器を買っていただいたお客様に対して、カスタマイズやメンテナンスといったサービスが非常にきめ細かくできます。割と特殊な要望――例えば、弦を一本増やしたい、といった多弦化のリクエストなんか――が多いですね。そこが一番の強みですね。
Q: なるほど。では、次にエルデ楽器さんの目玉商品である「フレットバイオリン」について教えてください。正式名称は、「【Stentor Violin】フレットバイオリン・アウトフィット」……長いですね。
A: アウトフィットとは、「セット」くらいの意味です。初心者から中級者向けにオールインワンのエントリーモデルとして用意しましたよ。きちんと新品の弦が張られた本体のフレットバイオリンの他に、弓とケースと松脂がセットになっています。本体の楽器は、Stentor社※のバイオリンをベースに、指板に、普通のバイオリンにはない「フレット」を取りつけています。単純な改造に思われがちですが、実は、15年の歳月をかけて研究した成果がみっちりと詰まっています。
Q: 15年も? どういう研究ですか?
A: 研究方法は至って正攻法ですよ。実際のバイオリン奏者に何度もテストしてもらいながら工夫を凝らしました。使う人が最も弾きやすいように改良を重ねる、というプレイヤー中心設計です。これは今後もこの工房の基本スタンスとして継続しますよ。
Q: なるほど。では、その工夫は、どんなところに活きていますか?
A: そうですね……。例えば、フレットの高さや、形状、弦の選択などなどですね。ここに手間をかけないと、弾きにくいだけではなくて、フレット音痴(フレットが正しい音程で機能しない状態)になったり、すぐに弦が切れたりします。それから、これは地味な作業なんですが……
Q: 地味な作業が一番強いといいますね。何でしょう?
A: はい。何と言っても、この楽器は、初級〜中級クラスのプレイヤーさんが必要とする楽器のパフォーマンスを明確に定義して、その中でギリギリの価格を見極めました。そのために、バイオリン奏者の方をはじめ、周りのミュージシャンの方々にずいぶんリサーチをかけました。お陰さまで、プレイヤーの立場から見た最大のコスト・パフォーマンスを実現できました。その節は、ご協力ありがとうございました。今後もよろしく!
演奏者とのコラボによる実践デザイン
Q: なるほど。演奏者を巻き込んでの開発過程があったんですね。まさに実用主義ですね。――では、最後に個人的に、思い切ってクリティカルな質問をしたいと思います。実はやや不安があるのですが、フレットバイオリンって、本当に楽器として成立するんですか? 失礼を承知で言いますが、今まで見たことがないのは、何かの理由で使えないからなんじゃないですか?
A: いえいえ。フレットバイオリンは、単なる思いつきで作成されたアイデア楽器ではありません。古くは、バロック時代のフランスで盛んに演奏されたヴィオール族の流れを汲みます。由緒正しい古楽器がモデルなんですよ。中世ヨーロッパでは、このヴィオール族の弦楽器が宮廷音楽の中心を担っていて、ヴァイオリンは、音の大きすぎる粗野な楽器として一段低い地位にあったとも言われているんです。現在の音楽シーンでは、ヴァイオリンがクラシックの中心で大活躍しているので、時代が変われば楽器の評価も変わるというわけですね。復興した「フレットバイオリン」は、はたしてどんな音楽を生み出すでしょうか? 楽しみです。
フレットバイオリンは中世の古楽器、ヴィオール族の流れを汲む
スペック

本体、弓、ケース、松脂、弦をセットにした、エルデ楽器が提案するフレットバイオリンの標準モデルです。趣味の演奏活動に必要十分な性能を確保した上で、コストパフォーマンスをギリギリまで追求しました。

4弦全てに付いたテールピースのアジャスタが便利です。18本のフレットは、エルデ楽器による独自仕様です。初心者がハイポジションの音程と指の位置を覚えるために、18フレットまでしっかり仕切られていることが、非常によい手がかりになります。

アジャスターまわり 

※ ステンター社は、イギリスのメーカです。量産バイオリンを、世界各国に供給しており、品質には定評があります。
エルデ楽器では、最低価格帯のバイオリンから徐々にランクを上げながら、様々なバイオリンの品質をチェックしていき、低価格帯でありながら、十分に演奏活動に使える品質水準の楽器を探しました。その結果、最もコストパフォーマンスの高いステンター社の製品を基材として採用しました。
さらに、エルデ楽器の、カスタム工房ならではの「サービス」を、商品に組み込みました。ペグの稼働調整、魂柱位置の調整は、バイオリン専門店では必ず実施されますが、ネット通販では必ずしも厳密に行われていない場合があります。フレットのフィッティング調整は、フレットバイオリンならではのサービスです。

そして、最も重要なサービスが、オクターブ調整です。バイオリンの4本の弦は、それぞれ比重が違うため、フレットを正しい音程に合わせるためには、弦長を調整する必要があります。これがオクターブ調整です。具体的には、フレットが正しいピッチの位置に合うように、駒を動かして弦長を調整します。この調整は、弦の種類が変わるたびに必要になります。この商品では、新品のスズキ・バイオリン弦を採用しました。同じくらい「鳴る」弦の中でも、この弦には、駒にほとんど歪みのない状態で調整ができるという特性があったからです。

ここまで検討を加えた「フレットバイオリン・アウトフィット」を、エルデ楽器は自信を持ってお奨めします!

ウェブサイト【Violin Freestyle】のokikageさんが、フレットバイオリンの試奏動画をアップしていますので、許可を得て、ここに掲載させていただきます。この動画では5弦の試作品を弾いていますが、フレットの構造は本商品と同じですので、その性能を確認することができます。見ての通り、フレットがある状態でも、ビブラートがかかり、グリッサンド奏法も問題なくできますね。先方のウェブサイトには、この動画の他にも動画があり、かなり詳しいレビュー記事が掲載されています。





また、オプションとして、普通のペグから、プラネタリーギア内蔵のファインチューニングペグに交換することができます。「ペグ種類」のプルダウンメニューから選択してください。これには、ドイツのウィットナー社の製品『ファインチューンペグ』を採用します。最もコストパフォーマンスに優れた部品です。こちらに使用動画を掲載しました

取り付けに際して、専用工具を用いてペグ穴の径を微調整するといった工程があるので、一般のお店でバイオリンに後から組み込みを依頼すると、商品代金の他に、取り付け料金がかかり、さらに、そこに楽器加工のリスクと調整の手間が加わります。しかし、当工房の強みは、カスタム工房ショップであることです! ファインチューニングペグを最適に組み込んで、ミニマムコストでご提供することができます。

※ 2017年1月から更新したエルデ楽器の「フレットバイオリン」の標準モデルです。入門者が最も入手しやすいエントリーモデルと位置づけています。「アマチュアのバイオリン弾きを応援する」というエルデ楽器の理念を実践するため、あらゆる材料費、工程コストを切り詰め、税込みで10万円を維持しています。

  • 100,000円(内税)
ペグ種類
セット

型番 FVN-of170101